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携帯電話基地局の撤去事例

兵庫県川西市の住民が、携帯電話のアンテナ基地局から発する電磁波で健康被害を受けたとして、NTTドコモと、基地局の土地所有者の阪急バスに対して、基地局の撤去を求めていました。
07年12月、大阪簡裁の公害調停において、08年4月ごろまでに撤去することで合意しました。

調停申立書によると、NTTドコモは05年1月、兵庫県川西市の阪急バスターミナル内の土地を借り同12月に携帯基地局(高さ20メートル)を建設。

しかしその直後から回りの住民が、
耳鳴りや吐き気、不眠などの症状を訴える人が現れ始めました。そのため地元自治会は「基地局が発する電磁波が原因」とドコモに稼働中止を要請しましたが、ドコモ側は受け入れなかったのです。

住民は07年5月に
公害調停を申し立てると、土地を提供した阪急バスがNTTに撤去の希望を伝え、土地の賃貸契約を解除することを決めたのです。それにより住民側は調停を取り下げました。
稼働中の携帯基地局が健康不安を訴える住民の反対で撤去されるケースは、全国で初めてのようです。

しかし総務省は08年夏までに携帯電話が通じにくい高層ビルや地下店舗、山間部の住宅なをなくすために、電波を送電する小型基地局の設置を大幅に自由化する方針を出しています。

送電線の危険性

送電線からの電磁波とがんの関係を世間に示したのが、1992年のスウェーデン・カロリンスカ研究所の報告です。
高圧送電線から300メートル以内に住む50万人を調査の結果、「3ミリガウス(0.3マイクロテスラ)以上の磁場にさらされた家では、通常の3.8倍の
小児白血病の発生率だった」とのこと。

そのため日本でも、50万ボルト、100万ボルトといった高圧送電線の建設に反対する運動が、各地で起きています。
しかし、高圧送電線からの電磁波はがんを発生させるかという論争について、全米科学アカデミーの研究評議会は1996年「がんなど健康被害に結び付く因果関係は確認できなかった」とする報告書を発表しています。

1997年、労働省産業医学総合研究所での実験で、高圧線から出る極低周波(周波数50ヘルツ)の電磁波にヒトの末梢血リンパ球をさらしたところ、がんなどの腫瘍細胞に対する
免疫機能が低下することが分かりました。

実際に一般家庭内で浴びる磁場の強さは最大で0.01ミリテスラ程度。実験で照射したのに比べかなり弱いのですが。

1999年、カナダ・トロント大の研究チームは、送電線や家庭内の配線から出る電磁波に多くさらされる子供は小児白血病になる危険が2〜4倍高い、と発表しました。同チームは、トロント都市圏に住み1985年から93年までに白血病と診断された201人と健康な406人の子供を対象に、家の内外で電磁波強度を測定し、
白血病との関係を調べました。

一方、米環境衛生研究所も、電磁波が白血病を増やす証拠は弱いものの、完全に安全とは言えない、
「送電線などの電磁波を減らす努力は必要」とする報告書を発表しています。

2003年文部科学省は、高圧送電線などから出る超低周波の電磁波と健康との関係を調べる全国疫学調査の最終解析の一部を公表しています。

2002年の中間解析で、小児白血病の発症率増加が確認されたが、新たに
「急性リンパ性白血病」に集中して影響していることが分かりました。

「生活環境中電磁界による小児の健康リスクに関する研究」と題したこの調査は、国立環境研究所と国立がんセンターなどが、全国の主要な小児がん治療施設の協力で行ったもの。小児脳腫瘍と電磁波との関連でも発症率の増加が見られたとしています。

送電線のトラブル

ここに、東北電力に関する事件例があります。

東北電力の高圧送電線(6万6000ボルト)の下に住む人が、「電磁波による被害で体調を崩した」として、約90トンの自宅をレールを使って約30メートル移動しました。費用は約2000万円かかるが、「家族の健康を考えるとやむを得ない」と踏み切った。東北電力に費用を請求したものの、高圧線からの電磁波は有害ではない、として拒否されたといいます。

米沢市では93年に高圧線の下に木造3階建ての住宅を建て、翌94年1月から家族9人で住んでいました。99年ごろから体調を崩し、
不眠や呼吸困難、高血圧などに悩まされ、小学生や幼稚園の孫3人も体調が悪くなり、02年に東京の北里研究所病院で受診した結果、「自律神経失調症、中枢神経機能障害」と診断され、診断書には「電磁波過敏症の状態を示している」とありました。

2004年9月に自宅で電磁波を計測したところ、高圧線に近い部屋では0.56マイクロテスラ(5.6ミリガウス)あった。
2004年12月に東北電力を相手に高圧線の撤去を求める調停を山形簡裁に申し立てたが不調に終わりました。

03年1月、国立環境研究所などの調査結果によると、日常環境の4倍にあたる0.4マイクロテスラ(4ミリガウス)以上の電磁波で
小児白血病の発症が倍増したとの報告があります。

07年6月にWHOは、磁界が健康に及ぼすのを避けるための規制値案を示しました。それを受け、07年10月、経済産業相諮問機関の作業部会において、
WHOの規制値の採用がきまりました。

取あえずは、幼稚園などの子供のいる施設近くに電力設備を新設する場合は、
自主的に鉄塔を高くするように、電力会社に求めて行くようです。

ちなみに、既存の施設は今までの対策で規制値を満たしているらしいが、その程度で影響はないものでしょうか。


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