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自分の土地は大丈夫か

人々が暮らしている地面の下には様々な問題のある物質が埋もれているとの指摘が言われています。例を挙げてみましょう。

 電線工場跡地でヒ素が基準の840倍 兵庫
 製鉄所跡地でベンゼンなどが基準値を越す 九州
 家電倉庫で有害物質が基準の3200倍 三重
 学校予定地でフッ素汚染 福島
 自動車工場跡地で鉛が基準の63倍 愛知
 電話会社グラウンド跡地でヒ素が基準値を越す 愛知
 駅前広場でヒ素が基準の290倍 福島
 塗料工場で鉛が基準の55倍 千葉

      (上記の問題は平成17年12月2日〜15日までの全国のニュ−スから抜粋)

これでお分かりでしょうけど全国において今、自分の居る土地はどんなんだろうと疑問を持つと思います。ではどうしtらいいでしょう。そこで、自分で簡単に調べてみましょう。

 少し土を掘って次項をチェック
 悪臭
 土に不自然な色が混じっている
 小さなコンクリ−トの塊がある
 小さなプラスチックの容器等がある

平成14年度に「土壌汚染対策法」が出来ました。

これは、使用が廃止された「有害物質を使用していた工場」の敷地又は、人に対して健康被害が生じる恐れの有る敷地の所有者は、調査をして官庁に報告する事、となっています。

しかし08年11月環境省は、09年にも土壌汚染対策法を改正することを決めました。今まで対象となっていた土地は、03年の法施行後に閉鎖・廃業された工場の跡地などに限っていました。今後は3000u以上の土地を再開発する場合、
過去の土地利用から土壌が汚染されている可能性があれば、調査を義務づける方針です。

また、有害物質を扱っていた工場の跡地から土壌汚染が見つかった場合、危険性がなければ
現地での封じ込め処理を優先させる方針です。現在は、土地所有者が転売後のトラブルを避けるために、汚染土壌を搬出することが多い。そのため、汚染土の不法投棄や、搬出コストが高いためそのままほうちされる土地が増える
ことが懸念されます。

国土交通省は10年4月、土壌汚染地の
有効活用促進に向けて、土地取引に有用な土壌汚染情報データベースを、2010年度内に国土交通省のサイト「土地総合情報ライブラリー」内に組み込む方針をあきらかにしました。土壌汚染の有無を示す情報などを提供する予定です。(読売)

被害は甚大

もし現状の住宅の土地がそうであったと確認されれば、健康被害もさることながら、地盤改良に相当な費用がかかり、又土地の価値は極端に下落するでしょう。

ここで自分の経験からお話しをお聞かせします。
15年程前に住宅を探していた時に東京都江東区の公団住宅の募集があり現地を見に行った事がありました。結果は抽選に外れてしまい今は都内の別の場所で暮らしていますが、その何年か後にニュ−スがありました。

その住宅地の土壌汚染が発覚したのです。今思うと、見学に行ったときに、外は土が水分を含んで泥状でありその一部分では濃い灰色のような土が見えていたような記憶があります。
ニュ−スでは、以前あった
工場の廃棄物ということがわかっています。

マンション取り壊し

00年3月、大阪府豊中市に建設中の分譲マンションが、地中から有害物質が検出されたことを理由に取り壊されることになりました。9階建ての8階部分まで出来上がっていたが、「将来の住民に対する万一の影響を考慮して事業を中止する」ことを決定。

現場では、98年12月の杭打ち工事中に地中から環境基準では検出されてはならない
シアンやPCBなどを検出。重金属5物質、揮発性有機化合物4物質の計9有害物質が環境基準を超えていることが判明。

地表部分からは環境基準を上回る有害物質が検出されなかったため、工事を継続。しかし99年夏の再調査で、地下25m付近にある
地下水からも基準値を超えるベンゼンや、ジクロロエタンを検出。地下水は完全な対策工事が困難と判断し、更地に戻すことを決めたのです。


ダイオキシン土壌汚染

90年代後半、ゴミ焼却炉周辺の土壌で高濃度のダイオキシンがみつかりました。調理用ラップなどの塩素を含むプラスチックごみなどの不完全燃焼で発生することがわかりました。当時ダイオキシンの排出量の9割は、ゴミ焼却炉からでした。

最近では、東京都北区豊島団地内の保育園・公園・小学校の敷地から
環境基準の240倍もの濃度のダイオキシンが判明している問題で、東京都は07年2月から対策工事を進めています。ただ対策とはいっても、50CM以上の土で覆ったり、コンクリートで固めたりする方法です。都の考えでは、除去するには、住民への健康被害リスクがあるとしています。
この敷地は以前日産化学の工場がありました。対策工事については以前の所有者にも負担をするよう、求めていますが、工事負担の件については07年8月現在、裁判中です。

1968年北九州市のカネミ倉庫が作った米ぬかの、いわゆる
「カネミ油症事件」がありました。油症は、米ぬか油を製造するのにPCBを混入し、そのPCBを過熱して出来る、ダイオキシンの一種であるPCDFが主な原因です。01年坂口厚生大臣によって原因がダイオキシンであると、公式に認めています。このダイオキシンは体内にはいると中々排出されません。

土壌にあるダイオキシンの処理については、解決した例があります。00年東京都大田区大森4丁目で工場の敷地で基準の570倍のダイオキシンが検出された問題です。土壌のダイオキシンを撤去し、化学反応により濃縮した後、高温での過熱により無害化しています。当然費用は掛かりますが、ここは都内で判明した第一号ゆえに、都が処理をしています。そして06年に土壌汚染対策地域の指定を解除しました。

住宅の下にゴミ

盛り土のある土地は地盤沈下の可能性があるのは昔から言われています。しかし地盤沈下を起こす原因は盛り土だけではないのです。

東京都内のある高級住宅地の広い空地で、ある業者が土の入れ替えを行なっていたのですが、その業者が掘り出したのは
黒い色のゴミだったのです。
地盤の調査によると、ゴミの層は地下10m程ある可能性がありましたが、業者は3mほど彫り返しただけでした。

この一帯は60年代に造成されたようです。一般の盛り土より柔らかいし、当然、
地盤沈下の危険は多いにあります。このような宅地は見ただけでは判別できませんし、今後、多くの場所で見つかる可能性があります。

例えば東京都の築地移転問題でも、最初は地表だけの汚染調査でしたが、後から地中の粘土層までも汚染されていた事がわかりました。このように地表だけでの判断は禁物。
 


愛知県での出来事です。県は、1971年から土地を取得して造成を開始し、87年に県から土地を買い取ったURが、88年から89年にかけて戸建住宅を建てて販売。これが小牧市桃花台ニュータウンです。

しかし、その後
道路に変化が現れ、住宅の外壁にもクラックが見られるようになりました。01年2軒の住宅から苦情が寄せられ、調査したところ最大8.8cmの沈下が確認されました。

その土地を掘り返したら、なんと異臭を放すほどの
油分を含む黒いゴミ状の物が出てきたのです。その後、住宅を購入した住民が県とURとを相手取り、損害賠償を求めて名古屋地裁に提訴しました。

URの調査では、地下に元製紙工場の廃棄物が堆積した軟弱な層がある可能性が高いことなどが判明。
URは、「地盤沈下は、県による造成工事の不備が原因。このほか、県は造成する際に廃棄物を除去するための適切な措置を講じなかった」などとして、損害賠償を求め提訴。

09年3月名古屋地裁は都市再生機構(UR)の訴えを退ける判決。URは、これを不服として控訴しました。

小牧市によれば、桃花台ニュータウンを含む同市東部丘陵地帯では、江戸時代後期から昭和中期にかけて
亜炭の採掘が行われており、古い住民の間では「亜炭を掘っていた道筋では地盤が沈下する」とずっと以前からささやかれていたとも言われています。

ここも亜炭の採掘を終了後は、廃棄物の最終処分場に使われ、その後に愛知県が買い取って宅地開発が始められるに至ったのです。県が土地を買う時、或はURが住宅を建てる前に何故
地盤調査を怠ったのでしょうか。

カドミウム汚染

08年4月広島県府中市で,カドミウムなどの重金属が混ざった土砂を封鎖していた法面が一部で崩落し、その土量は約150m3に及びます。
86年にはカドミウムなどの重金属が
湧水に混ざって流出し,養鯉場の鯉が死亡するなどの被害を出した採石場の跡地です。

87年度に湧水の重金属を処理する施設を設置し, 88年度から89年度にかけて法面をモルタル吹き付けによって封鎖しましたが、05年にも
法面の一部が崩落し,同年中に吹き付けで応急補修していました。

同所の重金属の流出は,採石場が稼働しているときに銅やカドミウムの鉱脈を掘り当てたのが原因とみられています。
広島県は,恒久的な方法も含めて採石場跡地の重金属対策について検討するそうですが、重金属が雨や湧水によって流出しないよう、至急の行動が必要です。

山県富山市の神通川流域では79年からカドミウム汚染の除去工事が今も進んでいます。汚染地域は1680haとされ、この工事に必要な土の量はなんとトラック43万台といいますから大変です。

六価クロム汚染

2012年11月、東京都都立大島小松川公園周辺で、六価クロムが検出されたが、東京都は「健康に影響はない」として区や住民に連絡していなかった事が発覚。

2011年2月と2012年4月に、有害物質の六価クロムを含む
地下水が漏れ出ていたことが都の調査で判明。処理のため除去した土壌からは環境基準の約220倍の六価クロムが検出されました。

この一帯は1970年代、都が購入した工場跡地に高濃度の六価クロムを含む鉱滓が
大量投棄され土壌が汚染されていたことが発覚し問題化。鉱滓は毒性を取り除いた上で鉄板などで仕切った地中に埋められている状態でした。

東京都環境局によると、2011年2月に都道の割れ目から
黄色い水が流れているのを都職員が発見し、検査したところ六価クロムが含まれていました。2012年4月には約700メートル離れた公園入り口でも黄色い水が流れた跡が見つかったのです。

いずれも直ちに無害化処理したましたが、都道の下から除去した土壌からは水1リットル当たり11.1ミリグラムの六価クロムが検出されましたが、原因は不明。


土壌汚染裁判

91年に東京都足立区土地開発公社が土地を購入。03年になって土壌汚染対策法でフッ素が有害物質と認定されました。その後の調査で土壌にフッ素が含まれていることが判明したため、公社側は売り主の化学製品メーカーに除去費や土壌調査費など約4億6100万円の賠償を請求。

1審の東京地裁は請求を棄却。2審の東京高裁は「売却後に有害性が認識された場合でも売り主に賠償責任がある」として賠償を命じました。

そして、10年6月最高裁は「売買契約時に危険性を認識できなかった場合、商品に欠陥があったとは言えず、売り主は責任を負わない」との判断を示し「売買契約時には、フッ素の有害性は認識されていなかった」と述べ、同社側の
賠償責任を否定しました。

土壌汚染の浄化

02年に「土壌汚染対策法」が制定されてから、「土壌汚染」の発覚が91年の8件から04年の454件と極端に上昇しています。
01年にPCBに関する特別措置法が施行されましたが、
PCBに汚染された土壌は法律上、汚染廃棄物と規定されていません。ゆえに、国内では100万トン以上のPCB汚染土壌があるとされています。

そこで東芝と鴻池組が共同でPCB汚染土壌の浄化技術
「ジオスチーム法」を開発しています。PCBを気化し、水蒸気により分離する方法です。これにより、1時間当り300kgの処理能力があります。

又、清水建設と日清製粉は土木工事の現場において発生する汚染土壌を微生物の力により浄化する技術
「バイオニュートラル工法」を共同で開発しました。
セメント混じりの汚泥に、微生物の増殖・発酵を促す「ニュートラルコンポ」を加えてシートをかけて1ヶ月程放置すると、
緑化用の土壌に生まれ変わるそうです。
今後も色々な技術に期待したいものです。

また、ビデオテープなどの表面に使われる
酸化鉄で、土壌に含まれる有害物質を素早く無害化する技術を戸田工業が開発しました。特徴は「急速浄化」。

仕組みは、酸化鉄が有害物質(六価クロム、ヒ素、鉛など)に触れるとそれらを
吸着します。そして酸化鉄に蔽われた鉄が有機化合物を構成する塩素と炭素の結合を分解し、無害化へと反応します。

アメリカでは、土地の浄化に国が主体的に関わる仕組みが確立されていますが、日本も見習う必要があります。

地震によるヒ素汚染

11年3月の東日本大震災による土砂崩れと津波のため、宮城県気仙沼市の金鉱山の廃鉱から、有害物質のヒ素を含む大量の土砂が住宅地に流れ出し、一部の住民が避難しました。

ヒ素は鉱滓1キロあたり約200ミリグラム含まれるらしい。気仙沼市本吉総合支所が高地区(約180戸)にある井戸や沢6カ所の水を調べたところ3カ所で基準値を超え、最大で
24倍に当たる1リットルあたり0.24ミリグラムが検出されました。ヒ素は5〜50ミリグラムを摂取すると中毒症状を起こすといいます。

大谷鉱山は平泉の黄金文化の源泉だったと伝えられます。1905年に試掘を始め、最盛期を迎えた戦前に年間約1トンの金を産出。76年に資源枯渇で閉山しました。

土砂崩れがあったのは同市本吉町の大谷)鉱山の堆積場。JX日鉱日石金属によると、鉱石から金を採取した時、ヒ素を含む鉱滓と呼ばれる土砂が出ます。その堆積場が3月11日の地震で
液状化。土砂41万立方メートルのうち、5万立方メートルが敷地外に流出して道路を塞ぎました。



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