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隣地でも安心出来ない

普通、自分の敷地の中は同一の地質の地盤であると思っていませんか?

所が、そうでもないのです。表面は薄い同じ土で覆われているので解りませんが、掘ってみると分かります。

右の図のように、
地層が違う地盤を分からずに家を建ててしまうと、盛り土(軟弱地盤)のほうに家が傾いてしまう地盤沈下の現象がよく報告されています。TVなどにもその例が紹介されています。

ただ、その兆候が現れるのは家を建ててから1年ほどしてからでしょう。

新しい土地では、
1年以上は家を建てずに、土地が落ち着くまで寝かしておくことが大切です。盛り土部分が自重により自然に固まって行くからです。






例えば、左図のように隣地において盛り土を施して家を建てた場合、何年か後には以前の地盤が
盛り土により沈下を起こします。

その沈下に自分の敷地の地盤までが
引きずられてしまい、その結果、自宅までもが被害にあってしまう例があります。

このように、見た目だけの判断は禁物であり、
地盤調査は必要です。

多少の費用はかかりますが、
安心を買うと思えば安いものです。





地盤調査

地盤の調査には下記に示すように、幾つかの方法があります。

 表面波探査試験 人工的に弾性波を発生させて地盤の特性を把握する
 スエーデン式サウンディング試験  (SWS) スクリューを25cmねじ込むのに必要な回転を測定して土の耐力を求める
 ボーリング試験(標準貫入試験) 63.5kgのハンマーを75cmの高さから落下させ30cm打ち込むのに要する打撃回数を測定して土の耐力を求める
 平板載荷試験 直径30cm以上の鋼鈑に荷重を段階的に載せて沈下量を測定し地盤の支持力を求める
 3成分コーン貫入試験 コーン(三角錐形状)を取り付けたロッドを貫入装置により地中に圧入し土の貫入抵抗、間隙水圧、周面摩擦力を求める

ボーリング試験 はコンクリート造、鉄骨造の3階建以上の建物の地盤調査で使われます。
平板載荷試験 は鉄骨3階建て等のベタ基礎の場合によく使われています。
表面波探査試験 は遺跡調査などに使われていますね。エジプトピラミッドの日本チームの調査はTVでも放映されていました。

そして
戸建て住宅において、現状ではSWS試験が主流となっています。
SWS検査の
長所は少ない費用(3〜4地点調査で4万程度)で、短時間による複数の地点での調査が出来る事です。しかし土のサンプルが取れるボーリング試験と比べると地質の判別が大まかである事です。

又、
擁壁のある場所や、盛土のある場合、以前は田畑や沼地等である土地では、測定結果がまちまちになり、危険な土地であるかどうかが判別できない事が多いでしょう。

3成分コーン貫入試験の場合はSWS試験よりは信頼性が高いといえます。しかし1調査(深さ10m程)地点あたり10万円程しますので、建築の世界ではあまり普及していないのが実情です。

地盤の判断には、
土質、地層の構成とその厚さの情報が必要です。一戸建て住宅なら、地盤の強度よりもむしろ不同沈下の検討を十分にするべきでしょう。

地盤調査の結果、補強が必要性が出て補強工事をしたのに不同沈下を起こした例は結構あります。土砂とセメント系固化材を混ぜ合わせて直径60cm程度の円筒状の改良体をつくり、土との摩擦力によって建物を支える
「柱状改良」は、施工件数が多い分だけ事故が目立ちます。

よくあるパターンは、地層の途中に腐植土や水脈などがある地盤で柱状改良を採用すると、改良体が固まらず、不同沈下を招くケース。
事故を防ぐには、支持層に傾斜や凸凹があるかないかなど、事前にボーリングデータや地質図などで
土質構成を確認する事です。調査で得たデータのほかにも過去の試験データや地質図なども考慮に入れることが重要です。

費用をあまりかけずにより良いデーターを集めるには、
簡易な調査方法を組み合わせるのもいいでしょう。たとえば、スウェーデン式サウンディング調査に標準貫入試験(1点)を追加して土質と層厚を確認できると、スウェーデン式サウンディング調査のデータを判断しやすくなるそうです。


地盤改良

 地盤調査を行ない、地盤の悪い場合であれば、3階建て以上の鉄骨或はコンクリート造の建物の場合は、硬い地盤(支持地盤)まで杭を打つ事により建物は安定します。(左図)

阪神大震災の時、大阪湾の埋立地における2階建てなどの小規模の建物は、液状化により傾いてしまった家も見かけました。

しかし、大きな建物は杭を打っている事で、傾く事はなかったのです。でも液状化の影響は避けられず、出入口付近の地盤が上下し、段差を生じたケースはあったでしょう。


問題は、
木造、或は鉄骨造軽い建物の場合です。良い地盤であれば木造は通常の基礎を考え、鉄骨造においては、ベタ基礎で対応できます。



しかし0メートル地帯等の
軟弱地盤においては、単純にベタ基礎では対応できない地盤があります。杭を考えればいいようですが、軟弱地盤においての支持層はかなり深い所にあります。

例えば、東京で考えると、
山の手の良いと言われる地盤では、7、8〜15m程でしょうか。下町においては40mを超える程の深い場合が結構あるのです。その場合の杭の単価は建築工事費のかなりの割合を占めてしまいます。それでは「不経済」です。

そこで「地盤改良」を考える事になります。
右図のように表層の軟弱な土を取り除き、そこに土とセメント系固化材を混合し、固めて建物の下に耐力を持った地盤を作り、不同沈下を防ぐものです。これを
「表層改良」と言います。

ただし、この方法が
使えるのは比較的軟弱地盤が浅い場合でしょう。軟弱地盤が深いと、液状化などで、地盤改良した部分全体が不同沈下を起こす事が予想されます。

ちなみに、東京の江東区では区役所で
液状化が予想される場所を地図上で教えてくれます。

この他にも幾つかの方法はあります。例えば、建物の基礎の下に発砲樹脂を敷き詰め、浮力の原理を使ったような方法もあります。
今後も新しくかつ、経済的な方法も出てくると思います。

不同沈下

ある土地付き建売住宅を購入した数軒は、軟弱地盤の土地である事で、地盤沈下が発生し、建物に多数の不具合が生じ、日常生活に支障をきたしたため、売主と仲介業者相手に訴訟を起こすこととなりました。

その結果、軟弱地盤にも関らず、
基礎工法の選択並びに施工が不当であるとして、住民らの訴えを認めています。
又仲介業者に対しては、軟弱地盤である事の
説明義務を怠ったとして、住民の請求を認めたのです。このような訴えは全国で多数あるようです。

1998年竣工したS造地上2階建て・一部平屋、延べ面積約1900m2の宿泊施設。
竣工直後から、床に置いたボールが転がったり、浴室のタイルがはがれたりするなど、建物の傾斜を示す現象が生じ、「扉の建て付けが悪い」といった宿泊客からの苦情が相次ぎ、営業に支障を来すようになりました。

2005年7月建て主は、設計・施工を手掛けた建設会社を提訴。2012年2月東京高裁は建て
替え相当の損害賠償金約2億9500万円の支払いを命じました。

裁判所は、
不同沈下によるクラックが基礎梁に多数発生し不均質な地盤で独立基礎を採用した「施工上の瑕疵」を重くみて、厳しい判断を下した。

住宅被害

築10年を経過した戸建て住宅窓の一部が開かなくなったり、室内のクロスには所々、裂け目が生じ始めた。床面も数カ所で傾きを感じるようになった。

住宅検査会社に依頼して調査。すると、ベタ基礎の底盤上面と立ち上がり部の内側に多数のひび割れを発見。基礎全体が東西にポッキリと折れたような状態。この住宅は
斜面地を造成した敷地に建っていて、山側に盛り土した敷地でした。

住宅は擁壁に近接して建っていて、盛り土部分の
不同沈下が基礎にひび割れが生じた原因だったようです。造成地では一般に、擁壁に近い部分の盛土の締め固めが不十分になりやすい。

本来ならば、建物を擁壁から十分離して配置すべきだが、この住宅は支持杭もしていなかった。建物全体が擁壁側に沈み込み、基礎がその荷重に耐えきれず、亀裂が生じたとみられます。


11年3月の
東日本大震災で、東京湾岸の埋立地などで液状化現象により住宅が傾く被害が続出しましたが、以前の事例があります。阪神・淡路大震災により、床の傾斜等の不具合が発生した事例です。

被告の本件建物の設計・施工・管理に
過失があり、それを原因として、本件建物には阪神・淡路大震災前から被害の一部が発生し、阪神・淡路大震災後に被害が発生・拡大したことが認められるので、被告には損害を賠償する責任がある等として、原告の請求を一部認めました。

このように、基礎設計に
瑕疵があり、地震をきっかけとして不具合現象が生じたものであれば、当該建物の建築をした建築会社が瑕疵の補修をする義務を負うことになります。しかし、もともとの基礎設計に瑕疵はなく、地震によって不具合現象が生じたという場合には、建築会社は瑕疵担保責任を負わない事となります。

液状化被害住宅支援

東日本大震災液状化現象による住宅被害が広がったことを受けて、11年4月政府は被災者生活再建支援法の適用世帯を広げるため、住宅被害の判定基準を緩和する方針を固めました。

同法では住宅が全半壊した世帯には
最高300万円を支給ですが、一部損壊世帯は支給対象外となっています。また、千葉県知事は国の支援制度の対象とならない世帯への県独自支援策として、地元自治体と共同で最大100万円を見舞金として被災者に支給する案を明らかにしました。

液状化で不同沈下した住宅沈下修正工事金額例

約40cm沈下し、土台をジャッキアップしたうえで、基礎の下に耐圧板を新設し基礎自体も補強、その上に躯体を戻す工法 約950万円
建物の不同沈下を免れたが、アプローチなどの外構に段差や傾きが生じ、給排水管も使えなくなった時の補修 約250万円

多数の住宅が受けている外構や配管の被害は軽微な被害と見なされ、補助が得られないケースが多いのです。

そこで政府は11年5月、液状化などで傾いた住宅への公的補助を増やすため、罹災証明の
住家被害認定を見直しました。例えば、従来基準では建物の四隅の傾きの平均が60分の1未満の場合は判定の対象にならなかったが、新基準では100分の1以上で60分の1未満なら半壊に認定されます。

隣地被害

 ある土地で地下付きのビル建設工事中に隣家の建物が傾いた為、訴訟問題となりました。この一帯は軟弱地盤であるにも関らず、地質調査も無く、いい加減な山留工事が原因とされました。

工事側としては隣接地での地盤沈下を招く事は十分
予見出来たとして、業者と設計者に対して、隣地側の請求を認めました。

ここで問題なのはビルの
建主(注文者)の立場です。建築に素人の立場では在りますが、軟弱地盤においての地下掘削は隣接地にも何がしかの被害予想はつくものだとし、工事を中止させるなどの注意義務があるとした判断が下されました。

建主の責任を問われた裁判例はほかにも多数あるのです。建築を建てようとする場合には
業者に任せっきりでは問題があるようです。

他の例として、秋田県は
08年9月、秋田市の秋田中央道路建設工事に起因する地盤沈下により、建物被害学校や店舗、住宅など52件もの建物被害があったことを発表しています。
さらに、千秋(せんしゅう)公園お堀部分の高速道路工事により、地盤沈下による建物被害が発生していることも明かにしています。


三重県伊勢庁舎の建替え工事が09年2月に着工。ところが09年11月、建設地の南側地区の住民から、自宅の壁に亀裂が生じたといった報告が寄せられました。
被害が及んだエリアは建設地の南側に隣接した高台、約3000m2。民家6軒とアパート1棟の壁面、駐車場のアスファルトやブロック塀などにひび割れが確認されました。

県が10年初めに実施した調査では、新庁舎の基礎工事に伴って建設地の
地下水をウエルポイント工法で排水した結果、高台の地盤沈下が起こったと特定したのです。
そこで県は、10年9月、周辺住民への
移転補償費3億9042万円の一般会計補正予算案を県議会に提出し、その後に開催される本会議で可決される見込みです。(ケンプラッツより)

地震被害

11年4月、国土交通省と宮城県によると、東日本大震災に伴う地殻変動によって、仙台平野の沿岸部に広範な地盤沈下が発生。海抜ゼロメートル以下となる区域の面積が16km2と、震災前の5.3倍に増えたと発表。

仙台平野の沿岸部は震災前、東京湾の平均海面を基準として海抜ゼロメートル以下だった区域の面積は3km2。これが震災後は16km2へと、震災前の5.3倍に広がりました。大潮時の満潮位で見ると、海抜70cmとしている満潮位を下回る区域が震災前の32km2から、震災後は
1.8倍の56km2へ。

最高潮位を下回る面積を比べても、地盤沈下が広範囲で生じたことがわかります。80年から10年までに仙台新港の験潮所で記録した最高潮位は、海抜1.6m。これを下回る区域の面積は、震災前の83km2から
1.3倍の111km2へと増加。

東北地方整備局によれば、仙台平野の沿岸部の地盤沈下は約20cmから50cmの規模で発生。津波によって海岸の堤防が全域にわたって全半壊したうえ、海岸沿いの砂丘も津
立地ー地盤沈下ー住宅被害波による浸食で失われました。

その後の調査で、宮城県内では石巻市のほか、東松島市の鳴瀬川沿岸、松島町の松島湾岸、気仙沼市や南三陸町の中心部などで0メートル以下の場所の拡大が確認されました。

道路工事被害

京都府南山城村が2000年度の繰り越し事業として発注した村道「大河原東和束線」の拡幅工事により、道路に面した工場の床のコンクリートにひび割れが発生するなどしたと工場を所有する男性が主張。

そのため、
工場が傾き、機械の一部が使えなくなったなどとして2010年、南山城村と建設会社に対して補修費用など約3400万円を支払うよう損害賠償を請求。

一方、南山城村は工場の基礎が最大で60mm沈下しているのを確認したものの、地盤沈下は工場を脆弱な地盤に建てたことが原因だと指摘。製茶工場の重い機械の振動などの影響もあって沈下したと主張。

2012年2月、京都地方裁判所は地盤沈下は
道路工事が原因と認め、同村と建設会社に合計約2400万円を支払うよう命じました。南山城村は判決を不服として20日、大阪高等裁判所に控訴した。

判決では、工場に隣接した場所を掘削したのに
土留めなどの措置を講じていなかったとして同村などの過失を認定。他方、脆弱な地盤だと確認せずに工場を建設したとして、南山城村側の指摘も一部認めました。

その後、南山城村は判決を不服として、大阪高等裁判所に控訴しています。

復興事業造成地の問題

東日本大震災被災地の復興事業として大量供給された各地の造成地で地盤の問題が浮上しています。

その1つ、岩手県陸前高田市にある真新しい造成地は、高台の傾斜地を切り土・盛り土造成し、2014年4月、この団地に移転を希望する住民へ引き渡しましたが、2014年9月、
地耐力不足が判明。

7区画中、3区画でSS調査における換算地耐力が30kNを下回ったのです。低い数値が出たのは主に
擁壁付近。地耐力不足が見つかって市が地盤改良工事費を負担。

事態判明以後、市は事業施行者に対し、引き渡し予定区画すべてでSS調査を実施すること、調査の結果で地耐力30kNを明らかに下回った場合、盛り土と転圧をやり直すことを指示しました。

市は改良費として1戸当たり約50万円の負担に応じましたが、負担に応じた自治体は珍しく、仙台市など複数の自治体は負担を拒否。


SS調査は人工的に改変されていない
通常の地盤を想定したものであり、完成直後の造成地の地耐力測定に適切なのか。

あるいは、防集の換地先となる造成地には、もともと休耕田だった土地も少なくない。表土を剥ぎ取り、客土して転圧しますが、客土の直下に
軟弱層が残っていることも多い。などの意見もあります。

二つめは、2015年9月、岩手県陸前高田市の防災集団移転促進事業で、竹駒町に造成した下沢住宅団地の計5区画のうち、2区画で造成
地盤が2cmほど沈下し、建築中の住宅のコンクリート基礎にひびが入りました。

陸前高田市復興対策局事業推進係は、施工管理は適切に行われ、検査にも不備はなく、施工不良は考えられない、との見解です。

市は擁壁背面の埋め戻しの施工管理に、国土交通省の「宅地防災マニュアル」などを準用。施工者には、敷きならしや締め固めを高さ30cmごとに実施するなど、適切な管理を求めました。

さらに市の独自基準に基づいて、造成後1区画につき4カ所で、スウェーデン式サウンディング(SWS)調査を実施。強度不足が懸念される擁壁付近などで、地耐力30kN以上を確認していたのです。

SWS調査は標準貫入試験などに比べて、手軽で安いために、戸建て住宅の地盤強度の確認などで多く使われていますが、造成地の地耐力
確認方法として適切かどうかは、地盤の技術者から疑問視する声が上がっています。

従来の常識で言うのなら、造成地においては、造成後
1年以上はそのまま寝かして、地盤が安定するのを待つのです。

液状化裁判事例

東日本大震災による浦安市で起きた液状化により、被害を受けた千葉県浦安市の戸建て住宅11戸16人の住民が土地分譲会社と住宅会社を訴えていた裁判で、2015年10月、東京高等裁判所の控訴審の判決が下されました。

訴えられていたのは三井不動産など土地分譲会社と、そこで注文住宅工事を請け負った三井ホームなど住宅メーカー合計5社。
損害賠償額は約6億3500万円

住宅地が分譲されたのは2003年から05年にかけてで、震災による液状化で傾いたベタ基礎の木造住宅は築10年以内と比較的新しいものです。

震度5程度で長時間継続する地震や液状化の発生を土地分譲会社が
予見するのは困難で、住宅会社の対応にも不備はないとして、一審を支持する控訴棄却の判決を言い渡したのです。

液状化にかかわる集団訴訟はこのほかに3件。うち2件の一審はこの裁判と同様の論理で、住民側が敗訴。残る1件は、93戸が三井不動産と三井ホームなどを訴えています。

地震による地盤沈下裁判事例

千葉県成田市の住宅を積水ハウスで建てましたが、約1年半後、2階の寝室でクロスのひび割れが発生。積水ハウスが補修。その後も別の場所や補修した個所のクロスに亀裂やひび割れが発生し、補修が行われました。

11年3月の東日本大震災で、住宅は
不同沈下する被害にあい、積水ハウスが被害調査とSWS試験を行い、建物が北西側に最大42mm、8ポイントのすべてで自沈層があることを確認。

積水ハウスは、地震による液状化が不同沈下の原因だと考えられるので、アフターサービスの
適用外だと説明したのです。

この説明に納得できなかった建て主は、インスペクターとしてNPO建築Gメンに建物調査とSWS試験を依頼。北西側で1000分の6以上の傾斜があるうえ、基礎に最大1.3mmのひび割れが発生していること、6ポイント中の3ポイントで自沈層があることを確認。

軟弱地盤にもかかわらず地盤に適した基礎に施工していないことが、不同沈下の原因だと結論づけました。これを受けて建て主は12年7月、沈下修正工事費用など約1620万円の損害賠償を求めて、東京地裁に提訴。

争点は、地盤改良を行わず布基礎で施工したことが
契約の債務不履行や不法行為に当たるかです。

実は、契約前に積水ハウスと住友林業に相見積もりを依頼。住友林業は2001年11月、スウェーデン式サウンディング試験を実施。5ポイント中の2ポイントで自沈層が見つかり、地盤改良を盛り込んだ見積書を提出。

積水ハウスもSWS試験を行い、4ポイント中の1ポイントで自沈層が見つかりましたが、建て主から住友林業のSWS試験の結果を見せられていたのと、4ポイントからほぼ均質なデータが得られたことと、造成前後の地図などから敷地が切り盛り地盤ではないと判断。

地盤改良せずに布基礎で施工する見積もり書を提出し、積水ハウスに決まりました。

判決では、住友林業のSWS試験と震災後に実施した二つのSWS試験が類似している事実から、敷地は切り土と盛り土が混在する地盤であると解釈。

住友林業のSWS試験の結果を真摯に検討していれば切り盛り地盤であることを認識することができたのに、そうせず布基礎を選定したことは、設計者としての
注意義務に違反するので、債務不履行に当たると判断。

さらに、このことは建物の基本的な安全性を損なう瑕疵に当たるとして、民法の不法行為に基づく損害賠償を認め、2016年9月、積水ハウスに
約1460万円の支払いを命じました。



続きは 土地陥没の恐怖 

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