1981〜2003年の間に都市ガス地域におけるガス器具使用による一酸化炭素(CO)中毒による死亡事故が約400件で約540人が死亡していました。
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事故件数 |
死者数 |
| 小型湯沸器 |
80 |
141 |
| 大型湯沸器 |
62 |
82 |
| ガスコンロ |
93 |
109 |
| ガスストーブ |
61 |
76 |
(86年以降 石油機器工業会)
1986〜2006年の間開放式小型湯沸器のCO中毒による死者数
| メーカー |
事故件数 |
死者数 |
| 松下電器産業 |
33 |
55 |
| パロマ工業 |
27 |
35 |
| リンナイ |
7 |
15 |
| 三洋電機 |
6 |
4 |
| 陽栄製作所 |
1 |
11 |
(86〜06年 経済産業省)
小型湯沸器は主に戸建住宅の台所に設置されるケースが多いですが、使用に際しては十分な換気と短時間の利用が想定されています。
80年代に起きた事故については、不完全燃焼でCOが排出された場合に、機器を停止する装置がついていない場合がありました。その後89年にガス事業法改正で開放式小型湯沸器に不完全燃焼防止装置の取付が義務付られました。
しかし、その後でもCO中毒事故が発生したために、リンナイでは再点火の繰り返しによって不完全燃焼防止装置が正常に作動しなくなる事を実験で把握し、再点火防止装置を装着したのです。
メーカーでは新製品の試作品が完成すると、社内で燃焼実験を行なっています。しかしそれは、安全装置が正常に機能するかどうかの実験にすぎないのです。不完全燃焼が起きた場合、室内にCOがどのように広がり、どのように人体に影響を及ぼすかについての検証を行う事はありませんでした。
リンナイ製の小型湯沸器を自社ブランドとして販売していた東京ガスの機器説明書には、換気が不充分な場合における危険性を記載していませんでした。
私事ですが、だいぶ昔、友人が石油ストーブの事故で亡くなりました。原因はやはり不完全燃焼でした。
その日、友人(一人暮し)はお酒を飲んで帰り、石油ストーブに点火しましたが、その後すぐに眠り込み、正常に点火したのかを見ていません。結果部屋の中はススで真っ黒になっていたそうです。本当に怖い話しです。 |
ガス事業法などでは、ガス器具の点検を法的に義務付けられているのは、修理業者ではなく、ガス事業者なのです。又、国への事故報告が義務付られているのもガス事業者なのです。しかし、日常的な故障の対応は、殆ど修理業者任せとなっています。そこから事故の報告が100%来る事は疑問です。
メーカー側での言い訳として「想定外(換気を十分していない)での非常にまれな使い方だった。」と言いますが、ここに使用者側との意識のズレがあります。
使用者としては、COの怖さをよく理解している人は少ないと感じています。問題は、企業には常識と考えている事が、消費者には必ずしもそう考えてはいないわけです。メーカー側は、その事をもっと消費者に分かりやすく説明する義務があるでしょう。
05年パロマ製のガス湯沸器を使っていた大学生とその兄が一酸化炭素中毒で死傷した事故で警視庁は、07年10月12日パロマ工業前社長、2名を書類送検しました。
パロマ一連の事故で、直接の原因は改造を行なった業者ですが、警視庁の方針としては、改造を許しその危険性を認識していたメーカー側の刑事責任を追及した結果です。20人以上もの犠牲者を出し、製品を売ればもう責任は無いとするメーカーの姿勢を問うものとなりました。
しかし、07年11月死傷事故の両親らは、謝罪と原因究明のため損害賠償を求める訴えをしています。
その後08年6月経産省は、パロマ工業が進めている湯沸かし器の点検・回収に漏れがあったなどとして、消費生活用製品安全法(消安法)に基づき改善を求める危害防止命令を出しました。06年に緊急回収命令も出しており、同一製品で2回の行政処分も初めてです。あらためて同社の対応のずさんさが問われます。
08年8月には、ガス事業者に対し、定期保安点検や開栓時に回収対象がないか必ず確かめるよう指示。
にもかかわらず、10年5月現在、回収対象の9割以上となる24万台余が依然、所在不明であることが分かりました。一部の使用中の湯沸かし器によって同じような事故が起こりう
る危険な状態が続いています。
そして10年5月、パロマ工業製のガス湯沸かし器による一酸化炭素中毒で2人が死傷した事故で、業務上過失致死傷罪に問
われた判決が東京地裁でありました。裁判長は「多くの死傷事故が起きていた現実を認識しながら漫然と放置し、自主回収などの抜本的な対策をとるべき義務を怠った」と、元社長に禁固1年6月、執行猶予3年、元品質管理部長に同1年、執行猶予3年。
判決は「ガス器具のよ うな生命への危険を伴う製品を提供する企業は、消費者が安全に使い続けられるよう配慮することも求められる」と、メーカーは販売後も製品の安全管理責 任を負うとの判断を示した。
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