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マンションとは

耐火建築の集合住宅の先駆けとなったのは昭和26年から始まった「同潤会アパート」でした。関東大震災の教訓を受けて、コンクリート造とされました。東京の原宿では、平成17年に取り壊され、「表参道ヒルズ」というビルに変わっています。

昭和55年に
日本住宅公団が出来、高層マンションが登場し、昭和60年代は東京オリンピックもあり、第一次マンションブームが起こったのです。しかし当時は金持ちのための高級な物件でした。

以前、マンション業者は
「だまして、売って、逃げる」と言われた時代がありました。
と言うのも、分譲マンションは、土地さえ仕入れてしまえば、設計・建設・販売各社に依頼すれば誰にでも出来ると言われています。

高度なノウハウは必要無いし、戸建住宅と違って、事業規模が数段違って利益率もいいので、
短期で利益を得る事が出来るということです。ブームの時には需要が高まるために、少々質の悪い物件もまかり通ってしまいます。

政府は住宅問題を、
民間業者に任せてしまって、基本的な住宅政策は行なわれてはいません。
例えば、大規模マンションは公園などの社会資本の整備などの必要性がありますが、小さい敷地ならば免除されているため、小さいマンションが乱立してしまいます。この状況はもう誰にも止められないのです。

等価交換

旧地主が、その土地の権利に対して住戸を数戸分所有する等価交換型のマンションでのトラブルは多いようです。
旧地主は
地価により多く戸数を所有するために、戸数分の権利を得る事になり、そのために自己に不利な決議をしない事が予想される事です。

又、マンションの区分所有法により、大規模総会の開催さえ難しい状況が考えられます。
以下にはマンションの区分所有法についてまとめてみました。

決議内容 決議数
 大規模修繕  2分の1以上
 1棟建替え  棟の5分の4以上
 管理組合の4分の3以上
 団地全棟建替え  各棟の3分の2以上
 団地組合の5分の4以上


賃貸化

新築時には確かに分譲マンションだったはずの建物も、年数がたつたびに賃貸化していくことが珍しくありません。

09年4月、国土交通省は08年度マンション総合調査の結果を発表しました。調査に回答した2167管理組合の平均賃貸化率は13.4%でした。築年数別にみると、新しいマンションほど賃貸化率が低い傾向にある。築5年未満は5.0%ですが築45年以上になると22.0%にもなるのです。

国土交通省が平成18年2月に調査した結果によると、1999年から2003年にかけて
賃貸化率20%超のマンション割合の増加が顕著であり、賃貸化率0%のマンション割合の微増とあわせて考えると、賃貸化が進むマンションとそうでないマンションとの二極化が進んでいるようです。

同質、同階層という価値観の近い人達が集まった方がまとまりやすいし、コミュニケーションを保てやすい事は予想つきますが、住宅の所有意識のある中に住宅は買わないという
価値観の違う異質な考え方が入ってくれば意見はまとまらず、ましてや、事務所のように非居住者の人がいるのであれば事は複雑になるばかりです。

分譲マンションを
「商品」として考えている投資家が賃貸を前提に購入するのはあたり前の事であり、事業者にとってみればそれを拒む理由はないし、むしろ数戸単位で購入してくれる投資家を歓迎するでしょう。

「区分所有法」は賃貸化の進行に関しては何の対処もしていません。賃貸化をめぐるトラブルは管理組合まかせになっているのが現状です。

賃貸化は高齢化と並び、管理組合の役員のなり手不足に繋がり、益々
マンション管理が難しくなりかねません。

こういう状況が何十年も続いてきた事を考えると、「分譲」か「賃貸」かという区別自体がだんだん意味を失いつつあるのかもしれません。

携帯・ラジオが繋がらない

タワーマンションの高層階では携帯電話がつながりにくい。
携帯電話のアンテナは、ビルの屋上や鉄塔など地上40メートルあたり(13階相当)に多く設置されています。しかも、歩行者などを意識して角度を下向きにするため、アンテナより上部での電波感度は弱まるのです。

タワーマンションの高層階部分などの上空は、遮るものが何もないため無数の電波が飛びかっています。アンテナ角度を下向きにしても、基地局からの電波は上空にも到来しており、その結果、携帯電話はどの基地局と交信すればいいのか判断できず、つながりにくくなります。又、多くの基地局からの反射などによって複数の電波が届き、お互いに干渉しあって繋がりにくくなります。そして、建物の材質によっても通話品質に影響がでるようです。

こうした中、NTTドコモでは分譲マンション業者と組み、室内はもとより共用部分でも不自由なく携帯電話がつながるようにするシステムの導入検討を進めているようですが、当然ながら同社以外の携帯電話は適用外となるのでしょう。

大阪の超高層マンションで、
AMラジオが聞こえにくいという声があり、防災・危機管理ジャーナリストの調査がありました。屋上では全局はっきりと聞こえたが、エレベーターホールでは各階とも在阪民放は聞き取れなかった。共有部ではベランダで受信できても室内では雑音しか聞こえなかった。NHKはどこでも受信できた。

原因として、鉄筋コンクリートはAMの電波を通しにくい、またNHKより周波数が高い
民放の電波は、障害物による影響を受けやすいといいます。そして ハイテク家電など室内にもノイズが増え、電波に影響している」という。

災害時などでは、ラジオが役に立ちますが、これからの対策が望まれます。

地震の被害

東日本巨大地震により、東北地方のマンションの21.2%が大規模な補強を含むなどの補修が必要な被害を受けました。調査は11年3月16日現在の青森県と岩手県、宮城県、秋田県、山形県、福島県の6県で計1584管理組合。戸数は9万2241戸で、東北地方のマンションのほぼ9割程度。

東日本巨大地震によるマンション被害

  大破 中破 小破 軽微・損傷なし 合計
組合数 0 26 208 872 1106
比率(%) 0 2.4 18.8 78.8 100.0

               (資料:高層住宅管理業協会)

これに対して1995年1月に起こった阪神・淡路大震災による被災地域のマンションを調べたところ、1.6%に当たる83棟が「大破」していました。

阪神・淡路大震災によるマンション被害

  大破 中破 小破 軽微・損傷なし 合計
棟数 83 108 353 4717 5261
比率(%) 1.6 2.1 6.7 89.7 100.0

               (資料:東京カンテイ)

東日本巨大地震で津波の被害を受けた太平洋沿岸部は戸建て住宅が多く、マンションが少なく、さらに、阪神・淡路大震災のような都市部の直下型地震ではなかったために、倒壊などの致命的な被害を免れたようです。

長周期地震動の恐怖

超高層建物はしなやかでゆっくりとした動きをするため、短周期地振動には共震しませんが、超高層建物が持つ固有周期と同じ周期の地震動が来たら危ないのです。その地震動が長周期地振動

免震建物の優れた性能が注目されつつあるようですが、これらの建物は皆、免震設計をしているはずです。
ところが免震ダンパーを入れると、構造物全体の固有周期は
長周期側にシフトします。つまり、免震構造のおかげで超高層ビルは長周期地振動に共振しやすくなっています。

現在の超高層建築の地震時における挙動は、特に
長周期地振動に関しては未知の領域ということになります。問題は古い設計基準は変えずに、新しい領域に踏み込むことを認めてしまったことにあります。

1985年のメキシコ大地震(M8.1)の時に、
震源から400Kmも離れていたメキシコシティーで、中高層ビルが何棟も倒壊して、其の時の死者は9500人にも上った例があるります。

実際、現在の日本の超高層ビルは、大地震時における揺れをまだ経験していないために、今の
構造計算の正しさが検証出来ていない事が不安材料なのです。特に00年以前は安全が十分に検証されていません。

07年3月に起きた
能登半島地震では、震源から約330km離れた関東地方では7〜8秒の長周期地振動が4分以上続いていた事が、古村地震研助教授の解析でわかりました。

この地震で、東大地震研究所の解析からは周期1〜2秒の地震波が強く観測されました。この周期は阪神大震災で
木造の倒壊にとどめをさす「キラーパルス」となったものと同じでした。ちなみに、木造の周期は0.5秒以下ですが、揺れて壊れはじめてから1秒後には1秒前後の周期振動で壊滅的な被害を受けるようです。

日本建築学会の構造委員会長周期建物地震対応ワーキンググループが主体となって、4年をかけて研究を進めてきた、長周期地震動を受けた場合の超高層ビルの被害や対策に関する研究成果が、
東日本大震災前の11年3月4日に公表されていました。

調査は、三つの海溝型巨大地震が連動して発生する場合を想定し、関東、濃尾、大阪平野で生じる揺れを予測。超高層ビルの応答解析を実施し、揺れの大きさと構造被害の評価を実施。

その結果、3連動地震による揺れは、設計時の想定地震動よりも長く、
5〜10分間続く可能性が高いことが明らかになりました。現行の耐震設計で想定する大地震に比べ、超高層ビルに作用する地震力は、大きい場合で1.25〜2倍、エネルギー量は3〜6倍になるといいます。

1995年1月に起こった兵庫県南部地震の際、神戸市内で観測した強い揺れの継続時間は20秒足らず。震源から観測点までの距離が違うとはいえ、国内観測史上最大のマグニチュード(M)9.0を記録した東北地方太平洋沖地震の規模がいかに大きかったのかが分かります。

強い揺れが長時間続くと、塑性化した部材の変形が累積します。
変形量が限界値に達すると部材が破断。建物が崩壊するといった被害が生じやすくなり、地盤の液状化も進みやすいのです。

日本には60m以上の超高層ビルが約2500棟ある。このうち、長周期地震動の影響を受けやすい周期2秒以上の超高層ビルは約1100棟で、首都圏に約630棟、中京圏に約40棟、近畿圏に約170棟あります。ワーキンググループは、建物自体の構造特性の違いなどを踏まえ、大きな構造被害が生じる可能性が高いビルを
「100棟以下、数十棟」と推定しています。

2013年4月13日、兵庫県・淡路島で
震度6弱となった地震で、震源から遠く離れた場所でも高層ビルなどを大きく揺らすことがある「長周期地震動」が気象庁により観測されました。

気象庁によると、兵庫県洲本、淡路両市で「階級2」の地震動を観測。強い順に4〜1の4段階中、3番目の強さで、高さ45メートル(14〜15階建て)以上のビルで「物につかまらないと歩くことが困難。棚にある食器や本が落ちることがある」としています。

「表層地盤のゆれやすさ全国マップ」

2次被害

名古屋工業大学の研究では、31階の家具は半数以上が転倒するとの結果が出ています。ゆれが大きい場合は、部屋自体が変形する可能性があり、家具の固定器具が効かない事も考えられます。

もう一つの被害は
「心の被害」です。同大学の教授によると、超高層の高層住民は、今までに経験した事の無いゆれに対して「絶望的な恐怖心」を味わうようです。建物は壊れないと分かっていても、「つぶされる」恐怖を感じる

この「長周期地振動」での長いゆれにより「恐怖」から
「パニック」を起こし、その状態で階段に大勢の人が殺到したら、大変な事になるのは明らかです。現実の避難用の階段は、そうしたパニック状態の人々を迎い受けるにはあまりにも幅が狭いのです。

恐怖のエレベーター

04年10月、新潟中越地震により震源から200Km離れた、東京の六本木ヒルズのエレベーターが6基停止する事故がありました。

又、都庁の展望室行きのエレベータも停止。都庁の場合は
長周期地震動用の感知器により停止し、30分後に避難しましたが、45階の展望室にいた270人中、180人は非常用階段での避難となりました。残りの人は復旧まで待ち、帰る事が出来ました。

ある民間の30階建のマンションにおいては、4基あるエレベーターが全て停まり、
復旧に4時間もかかりました。

05年7月、東京都内の一部で震度5を観測した千葉県北西部地震では、予想外の鉄道の混乱がありましたが、その時もエレベーターの停止が問題となりました。その数
64000台にものぼったのです。又、閉じ込め被害が78件起こりました。ただし、エレベーターのカゴは密閉構造にはなっていませんから、窒息の危険はないようです。

09年8月静岡沖地震で東京は
震度3でしたが、東京江東区にある40階の超高層マンションでは、6基あるエレベーター全てが停止。復旧までに1時間半もの時間がかかりました。呼び出しを受けた公務員は階段を駆け下るしかありませんでした。

しかし、閉じ込められた場合、救助体制はどうなのでしょうか。そして煙が入り込んだらどうなるでしょうか。

大地震の場合、消防署には救助の電話が殺到するでしょう。しかし救助には交通マヒなどの問題があり、中々思うようにはいきません。又エレベーターの保守員が都内には2500人ほど控えているようですが、こちらとて同じ状況です。

中でもマンションの
管理費節減を掲げている所は問題です。安い保守会社においては、エレベーターの保守員は殆ど常駐していないのが現実なのです。
ちなみに、震度5で、中高層以上のほとんどのエレベーターが停止すると思われます。

中高層マンションが増加するなか、震災時にエレベーターが停止し、地上との行き来が困難になる“高層難民”の大量発生が懸念されています。

そこで2013年7月、住友不動産は、新築の中層マンション向けに
「免震エレベーター」を開発。震度5強の地震が発生しても、短時間で運転を再開出来るのです。

しかし、消防庁は
エレベーターでの避難は認めていませんでしたが、2013年10月、階段での避難が難しい高齢者や障害者に限り、火災時の避難に非常用エレベーターを使うことを認める指導基準を導入しました。

2014年3月に開業した東京・本郷の順天堂医院の新病棟は、最新の防火技術を集約し、高層部では、入院患者のエレベーターでの避難を可能にしたのです。

新病棟は消防庁の
避難に非常用エレベーターを使うことを認める認定第1号になりました。今後は、マンションにも導入されるでしょう。

超高層難民

大地震が起きた場合、高層・超高層マンションのエレベーターが停止しても復旧するまでには相当な時間がかかる事が予想されます。

又、地震の後、建物は無事であっても相当な揺れによって、ドア、間仕切り、天井、階段などに被害が及ぶ事が考えられ、逆にドアを開けられた場合にも、閉まらない事で、避難後の
防犯に対する不安も出て来ます。

1階の柱がだめになっただけで、建物全体が機能停止することになるわけです。こうして、
避難しようにも出来ない状況が想像できます。高層階の住民はこの時点で難民となってしまいます。

そして上下水管に何らかの問題を起こす事もあるでしょうし、停電の場合には、水道は使えなくなります。一番の問題は、
水とトイレでしょう。ちなみに東京での日常生活における水使用量は一人当り約250リットルだそうです。この大量な水をエレベータ無しで上層階に運び上げるのは無理があります。

大地震の場合には、
公共のライフラインにも大きな被害が起こる事も予想されます。東京都の想定では、首都直下型地震では、断水率が最大46%を超えると出ています。つまりマンションにおいては、縦軸のライフラインを失う事となるのです。

しかし大地震時は多数の建築物で同時に被害が発生するわけで、速やかな補修は期待できません。住人自身で、ある程度まで補修できる戸建て住宅よりも、マンションはどうしても生活復帰が遅れてしまいます。

現在のほとんどの超高層マンションは、震災を前提とする
中間階のトイレや食料備蓄などの設備を備えてはいません。考えるだけで恐ろしい話しです。

東京都中央区では、07年4月から新たに建築する超高層マンションに、震災後にもマンション内である程度生活が出来るような設備の義務付けを行なう事になりました。
例えば、一定階ごとに備蓄倉庫、
耐震性の高いエレベーター、防災井戸、マンホール接続型トイレなどです。
むろん既存のマンションにも備えたい設備です。



続きは マンショントラブル マンションの騒音

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