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修繕積立費の不足

大規模修繕を行った調査結果です

修繕箇所 修繕サイクル(年)
外壁塗装等 11.8
屋上防水 11.5
給水設備 13.7
排水設備 14.8
エレベーター設備 17.1
機械式駐車場設備 10.0

さらには修繕費用の調達方法です

修繕積立金 75.8%
一時徴収金 3.4%
借入金(公的金融機関) 4.8%
借入金(民間金融機関) 5.4%
その他 3.8%

この中で修繕積立金制度がない管理組合もありました、本当に不安です。修繕積立金はマンションの将来価値を左右する貴重な資金です。

06年11月、日本経済新聞社が全国の
築20年以上のマンション管理組合を対象に調査したところ、43%が「修繕積立金が不足している」と回答。老朽化が進むと、周辺を含む住環境が悪化する恐れもあるのです。


11年4月、国土交通省は、全国でトラブルの原因になっている分譲マンションの
修繕積立金の目安を公表。最近のマンションは、初めて購入者に負担を感じさせないため、販売時に積立金が低めに設定され、改修時に不足する例が相次いでいます。

  
国土交通省修繕積立金の目安

1〜14階建てのマンションの1平方メートル当たりの平均月額は50戸未満で218円、50〜100戸未満で202円、100戸以上では178円でした。20階以上の超高層マンションは戸数は多いものの、外壁の改修には特殊な足場が必要で、割高になり、15〜19階は超高層と中低層の中間ぐらいが目安という。

機械式の駐車場があると、さらに毎月1台当たり6040円(3段昇降式)〜1万4165円(4段パズル式)が必要という。


地震後の問題

たとえば2011年3月の東日本大震災の場合、仙台市泉区の築2年(50戸)のマンションでは、補修費用は共用部分だけで約1億円、1戸当たり200万円であり、これには専有部分の補修費用は含まれていません。この多額の補修費用の負担と、「全壊認定」により、マンションの資産価値は大きく低下するのです。

阪神淡路大震災では、「解体して建替えるのか」それとも「補強、補修するのか」に関して、入居者同士の意見が分かれ、裁判になったケースも多くあります。 被災した住民たちがお互いの事情を理解するまでには色々な問題がありました。

 避難している住民との連絡が取りにくい
 住戸数が多いので意見交換がしにくい
 法や制度に対する理解が十分ではない
 外部の情報にふりまわされて議論が進まない
 管理組合の運営が非民主的である
 一部住民の強引な意見でトラブルが起こる
 賃貸に出している所有者と一般的な居住者との間で意見の対立がある

被災したマンションの建替えはどうするのか。

被災マンションの復旧には現在、「建物の区分所有等に関する法律」(
区分所有法)が適用されます。同法では、建て替えは区分所有者の5分の4の同意で決定できます。ただ、マンションなどの区分所有建物が全壊したとき、区分所有関係も消滅し、区分所有法を適用できなくなります。

そこで、大規模な災害によって全壊した区分所有建物について、敷地共有者全員の合意がなくても、その敷地上に区分所有建物を再建できる規定を定める同法が制定されました。被災マンション法は阪神大震災後の1995年に制定。

しかし、
取り壊しには民法251条が適用され、区分所有者全員の同意が必要です。反対する区分所有者が一人でもいると取り壊しができなくなり、大破した建物が長期間放棄される事になります。

そこで2013年には被災マンションの解体を、
8割以上の同意で可能にするよう、政令で指定された災害地に適用する法改正を国会に提出し、決定しました。

被災マンション法裁判
2,016年7月、東日本大震災で被災し、2012年10月に公費で解体された仙台市宮城野区のマンション(189戸)敷地の売却決議を巡り、被災マンション法の手続きを満たさなかったとして、仙台地裁が無効とする判決が出ました。

2015年1月、マンション敷地1戸分の所有権を2013年9月に取得した仙台市内の法人が持ち分の所有権移転に応じないとして、敷地の買い受け先に決まっていた東京の不動産業者が移転登記を求めて提訴。

法廷では、不動産業者側が売却決議が成立したと主張する2014年4月の集会が焦点になりました。決議自体は共有者の8割超が同意し、成立要件を満たしていました。

地裁は2015年9月28日の判決で、マンション敷地共有者の代表者が作成した招集通知に集会の目的が売却決議と明記されず、売却先や代金など議案の要領も
記載がない点を問題視。

「通知には軽微でない欠陥があり、決議の賛否に影響を与えた恐れがある」として決議を無効と判断したのです。不動産業者側は控訴したが2015年12月に取り下げ、地裁判決が確定。

被災したマンションを速やかに建て替えを行うための法律が、非常時に細かな手続きを被災者に求めるなど、問題が多すぎます。

被災者を守るべきなのに、
法律そのものを守るべき事柄ではないのです。すぐに法改正すべきです。

ちなみに、東日本大震災で損壊したマンションは、多数ありましたが、被災マンション法を適用できたのはたったの
3件にすぎないのです。

2016年9月時点で、熊本地震の被災地でも同じことが進行しています。

罹災証明書裁判

2011年5月、仙台市のマンションが東日本大震災で、一部損壊の罹災証明書が発行されました。しかし、マンション住民はこれを不服として、仙台市に再調査を依頼。

8月市は再び調査し、
大規模半壊に判定を修正しました。しかし市はその後、2回目の調査に誤認があったとして、住民からの申し出なしで3回目の調査を行い、12年2月、被害判定を一部損壊に再修正。

罹災証明書は、被災者生活再建支援金や災害復興住宅融資などの被災者支援制度の適用を受けたり、固定資産税や住民税の減免措置を受けたりするために必要な書類です。マンション住民は、大規模半壊の判定を受けた後で手続きを進め、減免などの優遇措置を受けていたのです。

しかし、判定が一部損壊に修正されたことに伴って仙台市は住民らの優遇措置を取り消し、減免分の返還を求めました。マンション住民は優遇措置取り消しが違法であるとして、2011年12年9月、仙台市に減免分640万円の返還請求を取り消す訴えを仙台地裁に起こしました。

仙台市は、「処分取り消しの訴えは、処分についての異議申立てまたは審査請求に対する決定などを経た後でなければ提起できない」とし、審査請求などをしていない原告の訴えは不適法であると主張。

2013年10月、仙台地裁は「審査請求を前置きしないことに正当な理由があるとは言えない」として原告の訴えを却下。そこで原告側は却下を不服として控訴しました。

それとは別に、2013年4月マンションの住民1人が罹災証明書の変更によって不利益を受けたとして、保育料減免変更処分の取り消しを求めて仙台市を提訴しました。

高齢化問題

築年数の経過したマンションがこれから益々増加する現在、居住者の高齢化も同時進行しています。そのため、住人のやる気や、健康面を理由に管理組合の役員就任を断るケースが多くなって、慢性的な役員不足の状況です。

場合によっては、外部から専門家(マンション管理士など)を呼んで対応する方法もありますが、住人の同意を得るのにも時間がかかります。

今後、役員のなり手不足はより深刻になり、
組合運営の機能低下が、これからのマンションでは大きな問題です。

外国人問題








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