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マンショントラブルランキング

国土交通省がまとめた、08年度マンション総合調査(2167管理組合)の結果からマンションのトラブルに関するランキングです。特に問題をかかえていないマンションは全体の22.3%でした。調査は、運営がしっかりとなされている管理組合よりの回答と思われます。

1 居住者間のマナー 63.4%
2 建物の不具合(水漏れ、雨盛れ等) 36.8%
3 費用負担(管理費等の滞納) 32.0%
4 近隣関係(電波障害、日照権等) 18.4%
5 管理組合の運営 12.2%
6 管理規約 9.6%
7 管理会社等 3.8%

以下は、居住者間のマナーに関しての内容です。

1 違法駐車・違法駐輪 22.7%
2 生活音 37.1%
3 ペット飼育 34.8%
4 バルコニーの使用方法 15.2%
5 専用部分のリフォーム 5.4%


駐車場のトラブル

一昔前には、駐車場の権利を分譲するなどの不条理な事がまかり通っていたのです。
北九州市小倉北区の分譲マンションでの例をあげます。

分譲業者が、
専用使用権を設定し、住民の一部の区分所有者に売却。そのため管理組合が分譲業者に対して代金の返還を求めた裁判がありました。94年福岡地裁は、次のような判決を出しました。

分譲業者は、分譲時点では、マンションの購入者全員から駐車場専用使用権設定の委任を受けたに過ぎず、管理組合が設立された段階で、その地位は全て管理組合に移転する、と判断し、代金は駐車場の専用使用権を設定しうる立場にある
管理組合に帰属すべき、として分譲業者に対して代金の返還を命じました。


また、自動更新によって半永久的に一部の人だけが駐車場を
専用使用しているマンションは少なくないのです。
あるマンションの駐車場使用方法ですが「使用期間は1年間とし、毎年、総会で抽選により使用者を改選する」という要領がありました。

ところが総会の普通決議(過半数による賛成)を経て「使用期間は1年間とするが、使用を引き続き希望する者に対して管理組合は使用期間の更新を認める」という内容に要領を改正してしまったのです。

これに対して管理組合の数人が総会決議の無効を求めて
提訴。01年6月、神戸地方裁判所は「管理規約の改正には特別決議が必要となるので、普通決議での改正は無効」という判決でした。

このように駐車場使用契約に問題があることが多いのです。自動更新の条項がある以上契約者自ら契約解除を申し出ない限り、いつまでも敷地内駐車場を使用し続けることが可能なのです。

そのため、中には本人がマイカーを売却後、
第三者に勝手に敷地内駐車場を貸し出し、使用料を取って収入としている人までいます。

ただし駐車場使用契約書の変更は集会決議となり、過半数の賛成が必要となります。駐車場に関する
管理条項については事前にチェックしなければいけません。


最近の分譲マンションは
「車庫法」などの関係で「敷地内全戸駐車場付き」を販売ポイントでうたっている物件が多いようです。ところが、敷地内において平置きだけではまかないきれず、機械式と併用している場合が多いです。

ですから駐車場使用料金もまちまちになります。ところが、機械式の場合、平置き式では不用であった
メンテナンス機械の更新費用が必要になります。しかし大半のマンションでは、それらの費用を予め駐車場使用料金に設定されていないようです。

この場合、機械の更新時には
管理費の積立金から機械設備費を取り崩さなくてはいけなくなります。さらに、住民の中で車を持っていない人にとっては、払った管理費から駐車設備費を流用される事が予想されます。つまり不平等が起こってしまいます。

マンション業者にとって機械駐車場を設置して駐車台数を確保することが住民に対して親切であると思っても、実はその逆で、将来の問題を作り出している事になるのです。

又、敷地内では確保出来ない分、敷地外に駐車場を確保する場合は、将来その土地に建物を建てるなどの可能性を考えると又、別の場所を探す必要が出て来ます。管理者は将来にわたって
敷地外駐車場を確保出来るのでしょうか。


問題はそれだけではありません、事故も多いのです。国交省によると、全国の機械式立体駐車場は累計約53万5000基。死亡・重傷事故は2007年4月〜今年3月に少なくとも26件(死亡10件)あり、うち子どもの死亡は3件で、いずれもマンション駐車場でした。

事例としては、多段式駐車場のケースでは、乗用車を載せた台が地下から上昇中、台に乗り移ろうとした子どもが転び、台と駐車場の枠の間に挟まれ死亡しました。

いずれも駐車場内に非常停止ボタンがなかったり、設置されていても場所が分かりにくかったり、或は駐車場周辺や車の出入り口に
安全柵がなく、子どもが簡単に場内に入れるケースが多いのです。

機械式駐車場が使えない

今、マンションの内の機械式駐車場が100%可動している所は何割あるでしょうか。狭い土地としては便利だと思う機械式駐車場も、いくつか問題をかかえています。

1- 機械式駐車場の耐用年数は20〜25年程といわれています。マンションの寿命よりも短いわけで、途中で機械の更新を迎えます。ただ更新時には、まず撤去費がかかるのです。そして本体価格も。

2- 近場の駐車場賃料が安くなるとマンションの駐車契約を止め、外の駐車場に移ってしまう人もいます。また、近年は若い人の車離れが多くなっていますし、ガソリンの値段にも左右されます。これにより管理組合の収入は減ってきます。

3- 以前の機械駐車は普通車を基準としていましたが、ワゴンやハイルーフが主流になっている現在、機械駐車が使えない場合が多いのです。

4- 地下、或は半地下にある場合、豪雨が降れば排水ポンプの能力を超え、車が水没することも考えられます。マンション保険では、機械式駐車場の冠水被害は補償の対象になっていません。

5- 以前の機械式駐車場のメーカーの中には、すでに倒産した会社もあり、制御盤等の故障時には全く対応できなくなります。

以上をよく考えて設置を決める必要があります。

ペットのトラブル

01年A氏はマンション販売業者から、モデルルームでの説明を受けその後、売買契約しました。その際、連れてきた犬を飼う事が出来るのか、販売業者の取引主任Bに尋ねたところ、この程度の犬であれば問題はないと言われました。

AはBから管理組合で制定される予定の管理組合規約等及び管理委託契約書の交付を受け、それらについての承認書に署名捺印しました。

02年Aはペットの犬と共に入居。ところが、その後管理組合において
ペット飼育が問題となり、散歩ではできる限りエレベーターに乗らない、また、できるだけ窓を開けない等の配慮はしていたのです。

そこでAは、販売業者に対してペットの飼育に関して
不適切な説明を行い、マンションでのペットの飼育が可能であると誤信させてその売買契約を締結させたとして、損害賠償または不当利得の返還を請求して提訴しました。

04年東京地裁の判決は、Aの請求を
却下しました。
理由としては、管理組合規約等は、管理組合総会によって制定・改正されるものであり、これを事前に確定的に説明することはできないから、購入予定者に対して説明し得るのは、
制定予定の管理組合規約等の内容に限られるものである事。

他の居住者とその説明の受取り方については、購入者間に認識の差が生じたとしても、それを不法行為になるとは言えない。また、販売業者がAに告げたのは、制定予定の管理組合規約等により、
危害、迷惑をかける行為に該当しない場合に限りペットが飼育可能と思われる、としています。


09年8月、大阪市の不動産鑑定士事務所が、賃貸マンション需要者を対象にした「
ペット可マンションに関する意識調査」の結果を発表しました。
ペット不可の賃貸マンション居住者に対し、「今後、マンションの規約が変わるか、引っ越し等をきっかけにペットを飼いたいか?」の質問に対して、単身者の約
4割が「飼いたい」と回答。

 また、ペット可のマンションについては

家賃が高くても住みたい 11.5%
家賃が同じなら住みたい 28.0%
特に何とも思わない 24.0%
家賃が同じなら住みたくない 17.0%
家賃が安くても住みたくない 19.5%



落下物のトラブル

マンションの1階で、専用庭横のカーポートへ落下物があり、車が破損する例がありました。そして車の修理代は泣き寝入りなのです。なかには植木鉢、玩具、タバコ、ハンガー、洗濯物などが落ちてきたという話はよくあります。

落下物がマンションの
建物の一部の場合は、管理組合に対して補償を請求することができますが、管理組合が契約している保険での対応が可能かどうかが問題です。

落下物が個人の物で加害者が特定できない場合などは、警察に
被害届けを出す必要があるかもしれません。
とにかく、事故防止のため、落下防止ネット等の取り付けなど
落下防止策を検討するよう、管理組合に申し入れる事です。

臭いのトラブル

東京台東区のマンション1階で店を構える焼き鳥屋がありました。店の排気設備を1階の屋根に設置し、そこから焼き鳥の臭気などを排気しました。

そこでマンション住民が1階の店舗所有者と、焼き鳥やを相手取り訴訟を起こしました。排気設備はマンションの
共用部分の使用規定違反しているとして、撤去を求めると共に、臭気や騒音などの不法行為による、損害賠償を請求しました。

03年20月、東京地裁は、屋根に排気設備を設置するのは、
共用部分の変更であり、区分所有者の3/4以上の総会決議を経ていないのは、所有権侵害になるとして、撤去を認めました。

また、臭気や騒音などの被害については、一人の住民に関して
受忍限度を超えるとして、60万円の賠償をみとめました。

地震被害のトラブル

3月11日の東日本大震災における、地震保険の裁判事例があります。

1982年に竣工した東京都杉並区のマンションで、東日本大震災後、6階の住戸1カ所にある電気温水器の配水管が亀裂によって水漏れを起こし、5階の住戸に被害を及ぼしました。東京の最大震度は
5強

その5階住戸の持ち主である弁護士と、住戸を賃借している住人は、水浸しで住めなくなってしまった損害賠償を、6階の住戸の所有者の住人に請求。

それに対して、6階の住人は、加入していた
個人財産総合保険の保険金が支払われないことを理由に賠償を拒みました。その保健会社である東京海上日動火災保険は、地震で生じた事故を支払いの対象外としていたからです。

そこで、6階の弁護士と住人とで、東京海上日動を相手取り、東京地方裁判所に提訴。住人には計140万円あまりの損害賠償を、保険会社には賠償の原資となる保険金の支払いを求めました。

2011年10月、東京地裁は原告の主張をほぼ認めて、6階の住人には約110万円の
損害賠償を、東京海上日動には保険金の支払いを命じるまれな判決をだしたのです。

裁判所は、気象庁の震度階級関連解説表を引用し、おおむね1982年以降に建ったRC造の建物は耐震性が高く、震度5強程度の地震では特段の被害は生じないはずだとしました。

6階住戸の電気温水器については、配水管の経年劣化が進んでおり地震ではなく瑕疵があったために亀裂が生じたと見なしましたのです。ちなみに電気温水器は1994年製で、2007年にメーカーの点検を受けていました。

裁判所はさらに、損害保険が免責の対象とする「地震」について、
巨大かつ異常な地震に限定されるべきであり、震度5強程度では保険会社は免責されないとしたのです。

マンションの民泊トラブル

2020年の東京オリンピックに向けて、深刻なホテル不足に対応するため、外国人旅行客らの手軽な宿として、旅館業法で原則として認められていない「民泊」のルールづくりに乗り出すさなか、マンションの部屋に旅行者を宿泊させる「民泊」の是非が争われた判例があります。

大阪市内にある100戸超の分譲マンションで、2015年3月頃から特定の2部屋に出入りする外国人が急増。マンションの管理組合は民泊を行っている可能性が高いと判断し、2015年11月に
仮処分を申し立てたたのです。

2016年5月大阪地裁がマンション管理組合の主張を受け入れる形で部屋の
区分所有者に差し止めを命じる決定を出しました。

管理規約には「専ら住居として利用する」との条項があり、地裁の判断に対して所有者側は異議を申し立てませんでした。

民泊を禁じる司法判断が明らかになるのは初めてです。
マンションの民泊は周囲の同意が得られなければトラブルを引き起こすでしょう。



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